精子は一つじゃ頑張れない!
以前「精子はらせん運動をして前進している。」と書きました。らせん運動で周りの液体を後ろに押して進むと思いますよね。ところがそれだけじゃないようです。東北大学の研究ですが、精子は周りの流体を後ろに押しているのですが、その流体は、精子から離れたところで前に進路を変え、今度は精子を「押す」役割をしているようです。精子が一個で頑張るよりも、たくさん集まった方がこの液体の流れは強力になり、より強く前に進むことができるということのようです。(Physics of Fluids, Vol. 32, 101901, 2020)
自転車競技やスピードスケートで、数人で列を作り、前を風よけにしてスピードを上げたり疲労を少なくしてより早くより長く進む方法がありますが、精子も似たようなことをしているようです。精子の場合は数匹で「前進する流れを作りそれに乗っていく」という方法ですが。理に適った効率の良い前進方法であると感心してしまいます。集団で一緒に泳ぐことでスタミナを温存しスピードを上げ、卵子にたどり着くのでした。精子も頑張ってるのです!
(参考:東北大学
https://www.eng.tohoku.ac.jp/news/detail-,-id,1739.html)