以前に、『精子が二つ入っても双子にはならない』という記事をアップしましたが、「じゃあ、一卵性の双子はどうやってできるの？」という疑問をお持ちになったでしょう。今回は一卵性双胎の発生について、私的に「そうなのか！」と言うお話をします。

 

『ストランド』

一卵性の双子の原因として明らかになってきた「ストランド」です。胚盤胞の中に、ある場所から別の場所へ伸びたような構造が見られることがあります。これを「ストランド」と呼んでいます。

これを渡って「赤ちゃんになる」と言う情報が、離れた細胞の集団にも伝達されてしまうようです。すると、情報を受け取った側の細胞は「我々も赤ちゃんになるぞ！」と準備を始めてしまいます。すると、一卵性の双生児になってしまうのです。

 

私も「一個しか子宮に戻してないのに双子になった！」という経験はあります。あとから移植した胚の写真を観察すると、この「ストランド」が存在していることがあります。

細胞間の情報伝達は、ルールにのっとって厳しく管理される必要がありますが、時としてこのようなイレギュラーが起こり、自然現象的には「面白い」ことが起こるようです。

 

双子に関して、もう一つ原因と考えられている現象がありますので、それはまた。